ヒューマンスキルを磨くべし
技術だけでは成功できないエンジニアの独立
パソコンやスマートフォンを使いこなせる人は多くても、一歩先のことになるとエンジニアにしかわからないことばかりです。ありとあらゆる分野にITが入り込んでいる今の時代、ITエンジニアの存在なくして社会は回らないという状況の中、その数は圧倒的に足りていません。だからこそ独立にうまみがあるというものですが、せっかく独立を果たしてもすぐ会社員に戻ってしまうケースが後を絶たない現状もあります。独立できるほどの腕を持っていたとしても、それだけでは成功できないということなのです。では、どのような準備が必要なのでしょうか。
ヒューマンスキルが成功のカギ
会社という組織の中にいれば、社員が業務を分担しているので各自が専門分野に集中できます。同僚とのコミュニケーションをそれほど必要としない業務なら、日々画面と向き合っていれば仕事が成立するエンジニアもいるでしょう。そのため、少々コミュニケーションが苦手な人でも、会社員としてなら問題なく働き続けることができるかもしれません。しかし、エンジニアが独立して成功できるかどうかは、技術力以上にヒューマンスキルが深く関係しています。
何をするにもコミュニケーション力が必要
営業しなければならないことを頭で理解していても、いざ行動するとかなりのコミュニケーション力が必要になることを痛感する人も少なくありません。会社員時代は専門分野の業務のみで、他の部署とのかかわりを持たなかった人は、独立してからの環境とのギャップに戸惑ってしまうかもしれません。独立したら仕事は自分で見つけてこない限りゼロです。営業に出たとしても、コミュニケーション力がないなら交渉に持ち込むことができません。よほど突出した技術力があるなら別ですが、探せば他にも代わりがいるレベルなら、コミュニケーション力があるエンジニアが選ばれるでしょう。クライアントの構想を形にするためには、クライアントの希望を正確に把握し、把握していることを正確に伝える力がなければなりません。そのために必要なのもやはりコミュニケーション力です。報告・連絡・相談を簡潔かつ丁寧にこなすことも求められます。社内ならしょうがないで済むような問題でも、独立したらしょうがないでは済まされない大問題になってしまうのです。
自分をよく知ること
エンジニアとしての自分の強みと弱みを正確に理解しておくと、クライアントに対して簡潔でわかりやすいアピールができるようになります。何が強みとなるかは市場で求められていることによって異なるので、業界の動向についての情報収集を行いましょう。また、同業の仲間やその分野の情報に詳しい人からの客観的な評価を聞くのも参考になります。
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営業は外見も大事
見た目より中身が大事という考え方は間違ってはいませんが、ビジネスシーンにおける見た目は、仕事の量と質を左右する重要なポイントになります。髪型や服装に乱れがあるなど、清潔感がない人は営業に出向いても話を聞いてもらうことすらできないかもしれません。身なりがきっちり整えられている人は、仕事もきっちりとこなす印象を持ってもらいやすくなります。高価なものを身につける必要はありませんが、常に清潔感を意識しておくようにしましょう。
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在職中に人脈作りをすべし
人脈がある人とない人では、独立後の状況が全く変わってきます。直接利害にはかかわらないような人脈でも、それがいつどこで自分の助けになるかわかりません。社内外の人脈を会社員のうちに構築し、時間をとって起業家のセミナーなどにも顔を出してみましょう。あまり前のめりになりすぎず、知り合いを増やすというぐらいの気持ちで人と接するといいかもしれません。その際は、自分の利益ばかり考えるのではなく、相手の利益も一緒に考えるようにしましょう。
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メリット:全て自分で決めることができる
いつどこでどれだけ働くかを、自分の裁量で自由に決められるのが独立のメリットです。得意を生かせる案件に絞ってもいいですし、勉強しながら新しい案件にチャレンジすることも可能です。自分で休日を自由に決められるのも大きな魅力です。有給休暇はありませんが、休んだ分は他の日に取り返すことで調整できるでしょう。また、経費をしっかりと計上すれば節税にもなります。自由には責任が伴うとはいえ、組織に縛られずに働ける開放感は他にかえがたいものがあります。